トップコミットメント

「学研CSRレポート2020」をご覧いただき、まことにありがとうございます。本レポートは、売上・利益といった財務的な側面だけでなく、環境や社会貢献活動への取り組みなど、学研グループと社会と関わり合いを、より多くのステークホルダーの皆様に知っていただくことを目的に毎年発行しています。

教育から世界の課題を解決する企業へと進化

2019年は日本列島を大きな台風が襲い、各地に深刻な被害をもたらしました。被害に遭われた地域の皆様には、改めてお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。

2020年に入っても、日本の記録的な暖冬やオーストラリアの森林火災など、地球温暖化の影響が指摘される現象が続きました。

子どもや高齢者を対象とした事業を行っている学研グループにとって、気候変動は非常に重大なリスクであると認識しています。一方で社会的な責任においてこれらの課題に適切に取り組むことは、われわれが多くの経験を積み、自らを変革する成長機会であるととらえています。

社会の持続可能性(サステナビリティ)は学研グループの持続可能性ととらえ、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)への取り組みは、グループ全体の重要課題と考えています。

事業や社会との関わりではSDGsを中長期的な目線の取り組みとし、重点目標を3、4、11に定め、17あるすべてのゴール達成に向けチャレンジを開始しています。

学研グループは1946年の創業以来、一貫して教育を通して社会課題の解決を目指してきました。地域差や所得差に関係なく教育と医療福祉を提供することをモットーとしてサービスを広げてきましたが、まだ解決できていない分野は数多くあります。

2019年には、アイ・シー・ネットがグループインしました。ODA(政府開発援助)を通じて途上国の課題解決に取り組んでいるまさにSDGsの最前線で活動する会社です。アイ・シー・ネットの世界150か国での活動実績と学研グループの教育、医療福祉のシナジー創出により、学研グループは、SDGsのすべての課題を解決できる企業グループへと進化を着々と進めています。

教育と医療福祉の2つのエンジンで成長

学研グループは、2018年11月に発表した中期経営計画「Gakken2020」のもとで、教育分野と医療福祉分野の「2つの成長エンジンで次代を拓く」ことを経営方針とし、経営基盤の強化や資本効率の向上と株主還元に努め、持続的成長による企業価値向上を推進しております。

「Gakken2020」の1年目にあたる2019年9月期は、教育分野では学研教室の英語コース受講促進、新学習指導要領に対応した「明日の学力」診断の実施など、医療福祉分野では学研版地域包括ケアシステムの推進、サービス付き高齢者向け住宅とグループホームのシナジー創出などにより、売上高1405億円、営業利益45億円となり計画を達成しました。10期連続増収はメディカル・ケア・サービスの加入、持株会社移行後の最高益は医療福祉分野の牽引によるものでした。

2020年は、学研グループ中期経営計画 「Gakken2020」の最終年度となります。

教育分野では小学校の新しい学習指導要領がスタートします。新学習指導要領では、生徒を「持続可能な社会の創り手」としたうえで、「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力など」「学びに向かう力、人間性など」の3つの柱を育むことがうたわれています。

学研グループでは、体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY」、道徳・保健体育の教科書、塾、学研教室、NEA(教育アライアンスネットワーク)などを通して「主体的・対話的で深い学び」を提供していきます。

また、EdTechに取り組むにあたり、学研ホールディングスにデジタル&イノベーション推進室を立ち上げ、学びのプラットフォームづくりや家庭学習促進アプリなどの普及を進めていきます。

医療福祉分野においては、17か所の拠点を新規開設するとともに、働きやすい職場づくりやサービス品質の向上により、学研版地域包括ケアシステムを実現していきます。

学研グループは、社会課題と企業活動が一致した企業としてESG/SDGsを推進してまいります。今後ともご理解、ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

中期経営計画「Gakken2020」の概要

学研グループを取り巻く事業環境の急激な変化の中で、教育分野と医療福祉分野を成長の軸として、未来につながる良質なサービス・製品を継続提供することを目指し、「2つの成長エンジンで次代を拓く」を経営方針に定め、持続的成長による企業価値の向上を図ります。

そして、この2軸を支える土台としての方針を「経営基盤の強化」と「資本効率の向上と株主還元」としました。攻めの経営戦略を具現化するためには「収益性の向上」「投資の厳選」「資本効率の向上」により、強固な財務基盤を形成することが必須です。計画遂行にあ たっては全社一丸となり、さらなる高みを目指していきます。