社会・環境マネジメントシステム内部監査

学研グループの社会・環境マネジメントシステムが、適切に実施され維持されているかなどをチェックするために毎年内部監査を実施しています。

学研グループ社会・環境マネジメントシステム(EMS)第10期(2018年10月〜2019年9月)は、内部環境監査を2019年4月〜5月に実施しました。
以下は、「内部監査統括報告書」の概要です。

Ⅰ.第10期内部監査について

① 内部監査の目的

  • 学研グループの社会・環境マネジメントシステム(以下EMS)が、適切に実施され維持されているかを点検する。
  • 順法状況、及び環境パフォーマンス(目的・目標達成状況)を点検する。
  • 前回の内部監査で指摘された要改善事項(不適合)の是正及び予防処置が有効であったかを点検する。

② 内部監査の実施日程

  • 2019年4月15日(月)~5月15日(水)

③ 内部監査の実施範囲

  • 学研グループ社会・環境マネジメントシステムに取り組むすべての組織(会社)[16組織(19社)※学研ココファン3事業所、
    学研ココファン・ナーサリー3園(学研ビル外)を1つの組織としてカウントすると22組織19社]からサンプリング方式により監査実施対象:「16組織(3事業所、3園を含む)」を抽出

【第10期 監査実施対象組織(16組織)】
㈱学研ホールディングス ㈱学研ホールディングス大阪本社 ㈱学研ホールディングス九州本部 ㈱文理 ㈱学研ステイフル 
㈱学研教育みらい ㈱学研ココファンホールディングス(学研ビルに入居のココファングループ3社を含む)
※下記の学研ビル外3事業所、3園については、別途内部監査を実施
ココファン藤沢SST、ココファン柏豊四季台、ココファン西船橋、ココファン・ナーサリー藤沢SST、ココファン・ナーサリー柏豊四季台、ココファン・ナーサリー西船橋、㈱学研メディカル秀潤社(㈱学研メディカルサポート含む)、㈱学研ロジスティクス、㈱学研スマイルハート

④ 内部監査の実施方法

  • 実務監査員の選出:
    当グループ内部監査員の資格保有者の中から各社の社員数に応じて内部監査の実務分担を要請、16名が選出された。2名一組を基本として監査チームを編成し(複数の監査を担当した内部監査員もあり)、上記①を目的として監査を行った。
  • 実施方法:
    被監査組織より事前提出を受けた書類を確認し、各監査チームがチェックリストを作成。これをもとに、被監査組織の社会・環境責任者及びリーダーへ口頭で質問する形式で実施した。

⑤ 内部監査の基準

内部監査において、当グループのEMS及び社会・環境マニュアルに合致しない場合(不適合)については、「要改善事項」として指摘を行うことになっているが、要改善事項は見られなかった。
また、不適合にはあたらないが、さらなる改善を行うことによりEMSの有効性の向上が望まれる事項については「改善提案」として特記し、改善を促した。

⑥ 内部監査の監査結果と「要改善事項」への対応

内部監査の監査結果について、監査チームは被監査組織の社会・環境責任者及び社会・環境リーダーに対し、クロージングミーティングを行い、その際に口頭で結果概要の伝達を行った(後日連絡の場合もあり)。
監査終了後、監査チームが「内部監査報告書」を作成し、被監査組織の社会・環境責任者及び社会・環境リーダー、統括監査リーダーへ提出した。
なお、監査内容に「要改善事項」があった場合は、「要改善事項 是正処置要求書/回答書」を作成し、被監査組織に回付し、是正処置と回答書の提出を要求し、実施の確認をした上で「内部監査報告書」と共に統括監査リーダーへ提出することとなっているが、今期は要改善事項がかったため該当しない。

Ⅱ.前期の「提言」への対応の状況

第9期に行った「提言」への対応状況は以下の通りであった。

「内部監査員の養成」と「内部監査実施方法の見直し」

第9期の「社会・環境マネジメントプログラム内部監査報告書」での第10期EMS活動への提言と総合意見での指摘を受けて、EMS事務局は「新規内部監査員の養成」と「内部監査実施方法の見直し」を行った。

内部監査員の養成

  • 内部監査員養成研修の実施:2018年11月27日(火)
  • 研修の実施により新たに有資格者となった数:22名

内部監査実施方法の見直し

  • サンプリング方式の導入:内部監査の実施対象を<すべての組織に対し「毎年必ず実施」>から<監査対象組織をサンプリング方式により選出し「1組織あたり2年に1回程度 実施」>と変更し、効率化を実施。
    【見直しの理由】
  • 監査員、被監査会社 双方への負担軽減のため
  • 医療福祉系の本社外事業所、拠点の事業活動のウエイトが大きくなり、EMS活動にも取り組み始めたため本社内対象組織への監査を効率化する必要があった
  • また、本社組織に関しては、社会・環境責任者&リーダーに自己点検による運用のチェックが可能なスキルがすでに習得されているため

Ⅲ.第10期内部監査のポイント

今回はEMSの運用状況の確認と共に、下記内容を監査のポイントとした。

A できるだけ厳密な評価を徹底し、「要改善事項」については基準に適合しない事柄を明確に指摘し、EMSの有効性向上のための「改善提案」を積極的に行う
B 「トップマネジメントのコミットメント」を把握し、EMSの取り組みに落とし込めているか
C 「社会・環境マネジメントプログラム・実績報告書(EMP)」に必要事項(手段及び監視・測定方法の明記、責任者の明記、
スケジュールの明記、記録等)が漏れなく、わかりやすく記載され、「継続的改善」につなげられているか
D ISO14001・2015版の最大の狙いである「本業とEMS活動の統合」に沿ったEMS活動ができているか。またそのための組織の状況の把握、課題の抽出ができているか
E 環境関連法規制に対する順守・確認状況の確認(特に廃棄物処理法関連)ができているか

Ⅳ.第10期内部監査の結果

【要改善事項】

「要改善事項」:0件

今回の内部監査員による監査では、「要改善事項」の指摘はなかった。特に指摘されることの多い「社会・環境マニュアル第7.3 7-B 力量、教育訓練」に関する指摘がなかったことは、社会・環境責任者&リーダーによる改善への取り組みの効果と捉えている。

【改善提案】

EMSの有効性向上のため、積極的な「改善提案」を働きかけたこともあり、改善提案は14組織31件となった。内部監査における「改善提案」は第8期18件、第9期23件と増加傾向にあるが、「より有効的なEMS活動のための提案」となっており、監査員の「積極的な改善意識の高さ」によるものと捉えている。
内容的にも認証登録機関の審査の際に最も重要視される「本業課題への取り組み」に即した提案が多く、ISO14001:2015の要求事項に対する理解の深さもうかがえる。
また、2018年の外部審査・改善の機会で本社外の組織に対し、「廃棄物処理法」「緊急事態への準備及び対応」に関連した指摘が複数あったため、監査員が積極的に提案し、上記に関連する改善提案も多くみられる結果となった。
これらの改善提案を各組織のPDCAの運用に活用できるように有効なフィードバックを行うことが事務局の大きな課題である。

■「改善提案」:31件(14組織)「別表:2019内部監査改善提案」参照

  • 「本業への取り組み」(課題・目標設定、評価基準)に関連するもの12件
  • 「廃棄物処理法」に関連するもの10件
  • 「緊急事態への取り組み」に関連するもの5件
  • 「ごみ分別ルール」「環境方針」「トップコミットメント」等、他4件

Ⅴ.第11期のEMS活動への提言と総合意見

① サンプリングによる効率化にあわせた内部監査の有効性の向上

第10期の内部監査では監査対象組織の選定にサンプリング方式を導入し、効率化を行った。そのため、1組織に対する監査実施の間隔が大きくなることになる。内部監査の「改善提案」や外部審査での「アドバイス」等を事務局から各組織に効果的にフィードバックし、EMS活動の有効性が損なわれないようにサポートしていただきたい。
また、監査対象外組織が自己点検できるよう「自己点検シート」等のツールの活用も検討していただきたい。

② 監査チームの編成と新人内部監査員への指導

第10期に内部監査員養成研修を実施し、ベテランの多かった内部監査員の若返りを図ることができた。監査実務の経験のため、新人を優先的に実務監査員に選任し、経験を積むことはできたが、ベテランのスキルを継承していくことを考慮すると、チーム編成に関しては検討の余地があると思われる。また、新人監査員の監査スキルのアップを図る効果的な指導を実践していただきたい。

③ 「廃棄物処理法」「緊急事態への取り組み」への対応

改善提案では「廃棄物処理法」に関するものが10件、「緊急事態」に関するものが5件指摘され、医療福祉系の本社外事業所等の組織に対し指摘されることが多かった。「環境関連法規制への順守」「緊急事態への取り組み」はISO14001での重要な要求事項である。特に本社外組織の担当者に対しては上記2項目への十分な理解、対応(特に法改正があった場合)をお願いしたい。

以上